ひじきの産地

ひじきは北海道及び日本海側の一部を除き全国の海岸線の岩場に生息しています。現在産業として採取されているのは、三重県、長崎県、大分県、熊本県、愛媛県、香川県、和歌山県、静岡県、神奈川県、千葉県、宮城県等です。
中でも良質なものは、三重県産、長崎(壱岐、対馬)産です。
明治32年4月15日 農商務省水産局発行の【第二回水産博覧会審査報告】には、ひじき出品県は、三重、愛知、静岡、和歌山、千葉、神奈川、愛媛、徳島、長崎、熊本、福岡、宮崎、鹿児島、大分、山口、福島、宮城、岩手、青森、北海道、東京と21県にも及びましたが、「今回諸府縣ノ出品ヲ見ルニ例ニ依リテ三重縣産ヲ最も優等ナルモノトス」とあります。

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同じく【第二回水産博覧会審査報告】には、「紀伊始め四国九州より原藻を集め伊勢にて加工し全国に出荷している」との記述もあり、当時より伊勢産のひじきの出荷量が多かったことを物語っています。
韓国では南部の済州島で天然ヒジキの採取・加工が行われています。
養殖ヒジキは莞島、木浦などが主産地となります。
中国では山東省や、大連付近で天然ヒジキが採取されますが、まとまった数字ではなく、養殖用種苗として売買されています。
養殖ヒジキは上海の南、温州が主産地です。
各産地とも個性(違い)が激しく、特性をよく理解し、用途や、戦略にあった商品を開発すべきでしょう。

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