2004年7月29日
お取引先様各位
北 村 物 産 株 式 会 社
三重県伊勢市東大淀町305番地
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発ガン性無機ヒ素がヒジキに含まれるとの報道について
拝啓 季夏の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。
さて、この度、英国食品規格庁が『ヒジキには発ガン性が指摘されている無機ヒ素が高い濃度で含まれており、英国民にヒジキを食べないようにと勧告した』旨の報道がなされました。つきましては、下記に弊社の見解をお知らせいたします。 敬 具
記
・ 歴史が証明(経験則)
・ 我々日本人がヒジキを食品として利用するようになって2千年以上と言われていますが、その間、ヒ素中毒などの健康障害等の報告は一例もありません。
・ 体内での代謝機能(無機ヒ素から毒性のない有機ヒ素化合物へ)
・ ヒト及び動物実験での研究から、毒性の強い無機ヒ素も生体内に取り込まれると段階的にメチル化(有機化)され、その大半はメチルアルソン酸、ジメチルアルシン酸へと変換されていくことが証明されています。
・ 対外への排出(人体に蓄積されません)
・ メチル化されたヒ素化合物は生物学的に安定していて生体内でSH基と反応しにくいので、高度にメチル化されたヒ素化合物は人間が食べても毒にならず、体外に排泄されやすい化合物であると考えられています。 実際にヒジキを摂取後メチル化されたヒ素が尿中に排泄されたと報告されています。
・ 許容摂取量
・ 厚生労働省としても許容摂取量は定めていませんが、ある試算によると、一度に7s(乾燥状態)以上のヒジキを摂取しなければ致死量に至らないと言い、非現実的な量であると言えます。
・ 厚生労働省の対応
・ 現在は、日本国内での規制等は特に行わない方針とのことです
・ ヒジキにヒ素が含まれていることは周知の事実であり、そのためにこれまで健康被害等が発生したことが無いためだそうです。
・ 内閣府 食品安全委員会の見解
・ 『「ヒジキには無機ヒ素が多く含まれており、通常の摂取で許容量を超えてしまう。」と聞いたが、事実関係を調べて欲しい』というアンケートに対し、
・ 『〈前略〉ヒジキ以外の海藻も含め、これまでヒジキ等を食べてヒ素中毒を起こすなど健康に悪影響が生じたとの報告はありません。この理由として、通常の摂取の範囲では体内で無機ヒ素を有機ヒ素化合物に代謝する機能があること等が考えられております〈中略〉いずれにせよ、ヒジキ等の海藻を含め、バランスよく食品を食べて健康の維持に努めることが重要です。』と回答しています。
・ まとめ
・ 以上の事より、弊社としてはヒジキが直ちに健康に悪影響を与えることは無いと考えます。
・ 今まで通り、安心してお召し上がりください。
以上